磁石はもともと「慈石」と書かれていたことがわかっています。
これは、中国からきた言葉で、その由来も中国にあります。
中国の慈州(現在の河北省磁県)という天然の磁石の産地で、天然の磁石が鉄を吸い寄せる様子を見た人が、その不思議な力に感動し、まるでわが子を引き寄せて抱きしめる母親の様だ、と「慈しむ」という意味の「慈石」と名付けたのだそうです。
日本でもこの言葉が使われていたことは、文献でも明らかで、日本最古の漢和字典によると、読み方は今と同じ「じしゃく」でした。
一方、外来語である「マグネット」の語源ですが、こちらは、単に地名からきているようで、紀元前3000年ごろ(随分さかのぼりますね)にやはり、天然の磁石が採掘された場所が、ギリシャのマグネシア地方だったことから、地名にちなんで「マグネス」それがくずれて「マグネット」となったようです。
他にも、羊飼いの少年が発見して、その子の名前が「マグネス」だったという説などもあるようですが、本当のところははっきりとわかりません。
ただ、「慈石」については、複数の文献などにも残っていることから、ある程度信憑性のある語源なのではないかと思っています。
磁石は、何にくっつくのでしょうか?
何故くっつくのでしょうか?
磁石にくっつくものは、もともと、磁石の性質を持っているものなのです。
身近なところで言えば、鉄がその代表的なものでしょう。
磁石の性質を持っている物質にじしゃくを近づけると、眠っているじしゃくの働きが呼びさまされ、一時的に磁力を帯びた物質となります。
つまり、じしゃくにくっついているあいだ、鉄は磁石になっているのです。
これをよくあらわすものとして、砂鉄をすなばで集める時の様子を思い浮かべてみましょう。
砂鉄は、砂の中にある細かい鉄ですが、これがじしゃくにくっついて他の砂の中から拾い上げられるわけです。
この時の砂鉄の様子を思い出してください。
全てがじしゃくにくっついていますか?
違いますね。
砂鉄は、別の砂鉄にくっついて、かたまりになっています。
つまり、磁力を帯びているのです。
じしゃくにふれているあいだ、磁力を帯びているので、離すとたちまちバラバラになってしまいますが、砂鉄同しがくっつくあの様子で、眠っていたじしゃくの性質を呼び覚ましているという事をとてもわかりやすく確認できると思います。
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